山口県周南市須々万の神具岩(こうぐいわ)を紹介します。
神具岩(こうぐいわ)とは
須々万にある飛龍神社と関係のある巨大な岩です。
現地の看板を要約すると以下のとおりです。
長慶天皇(南朝)の時代、龍の姿に似た光体が飛来しては暗夜を照らして里人を驚かせていました。
山口の周防三ノ宮仁壁神社神主の「高階甲斐守春満」は夢に見た「飛龍の神」はこのことだと考え、須々万に行きました。
するとそこに巨石があり、現地の里人は「神具岩または影嚮石」と呼んでいました。
以前の飛龍八幡宮の記事と、今回の神具岩をまとめるとこうですね。
- 龍の光に似た光が、南の空から飛来して村を照らした。
- 山口にある神社の神主が、須々万に調べに行った。
- 須々万に行くと、巨石の神具岩があった
- そこで神社を立てることになった
- 社殿を建立したい本庄、新庄の2地域がお互いに譲らない。
- スギの木を植えて生育状態で決着をつけた ⇒ 新庄の勝ち
- 飛龍神社を建立した(別途記事にした神社)
神具岩のある風景
神具岩のある風景を撮影してみました。
道路沿いにある神具岩
神具岩は道路沿いにあります。
隣は畑です。

神具岩
こちらが神具岩です。
岩の上と横に祠のようなものがあります。
この岩の上の祠は今までよく落ちなかったものです。

上の祠を見ると、文字が書いてあります。
「文化三丙寅」
「文化三丙寅」は西暦にすると1806年です。
この年は江戸で「文化の大火」のあった年です。

石の裏には大きな木が2~3本植えられていました。

史跡の案内
史跡の石碑が建てられていました。
「史跡 神具岩」

これは都濃観光協会の建てた案内のようです。
都濃とは周南市、下松市一帯のことです。

神具岩の亀裂
この神具岩は横に大きな亀裂が走っています。

裏に回ってみても切れています。
見事に横に真っ二つ。

須々万川
後ろには須々万川が流れています。
地域の小さな小川です。

神具岩の後ろを、避けるように通り抜けています。
この後、この流れは錦川につながっています。

神具岩が少し大きすぎて護岸が削れているのはご愛敬。

後書き
実は記事を書いて後で気づきました。
数年後の文化14年に東京八王子で多数の隕石が飛来しています。
だから里人が龍のようなものを見たと言ったことは、あながちおかしな話ではないです。
だからと言って神具岩が隕石とは限らないですけど。
アクセス
近くに駅はありません。
JR徳山駅からだと徒歩で4時間半程度です。(道幅は狭く熊が出ます)
自動車での移動をお勧めします。
以上です。